会議やプレゼンのとき、授業中、通勤・通学途中の電車やバスなどで、突然お腹がゴロゴロしたりトイレに行きたくなったりして困ることが繰り返されることはありませんか？

◎どのような病気ですか？

腸管やその周辺の臓器に異常がみられないにも関わらず、腹痛や腹部膨満感、便通異常（下痢、便秘、交代性）が持続するなど、腸管の機能異常によって起こる病気です。元々神経症の傾向があったり、ストレスで自律神経系の症状が出やすかったりする方が、精神的なストレス、緊張や不安、悩みごとなどが続いたときに、腸管が敏感に反応して症状を呈するものと考えられています。また、その他の自律神経系症状（頭痛、動悸、肩こり、まめいなど）や精神症状（不安や抑うつ、不眠など）を伴なうこともあります。

◎どのように治療するのでしょうか？

規則正しい食習慣と排便習慣、適度な運動が大切です。その上で薬物療法を併用して治療します。薬物療法は乳酸菌製剤、消化管運動調律剤、セロトニン受容体拮抗薬、高分子重合体などの腸管機能を直接改善するお薬や、ストレスなどが影響している場合は、少量の抗不安薬や抗うつ剤などを併用することがあります。